達人プログラマー輪読会をはじめた話
こんにちは、プログラミング学習をサボって映画ばかり観ているいっしーです。今年は新作・旧作問わず400本ほど観てました。コロナ禍以降ペースが激増しています。
さて、筆者はフィヨルドブートキャンプ内で達人プログラマー輪読会を主催しています。今回は輪読会を主催した経緯や、「輪読会始めてみよう」という話をします。
この記事は、フィヨルドブートキャンプ Part 1 Advent Calendar 2021の9日目の記事として書いています。
Part2はこちらです↓
フィヨルドブートキャンプ Part 2 Advent Calendar 2021
- 『達人プログラマー』とは何か
- どこで『達人プログラマー』を知ったのか
- どうして『達人プログラマー』を買ったのか
- どうして輪読会を始めようと思ったか
- 輪読会を始めるために何をやったのか
- どのように開催しているのか
- よかったこと
- 輪読会を主催してみたいあなたへ
- 最後に
『達人プログラマー』とは何か
あらゆる書籍・ブログ・講演etcで引用されているとてもスゴイ本(語彙力)です。
どれほどスゴイかというと、この本の中で提唱された原則や概念、習慣や姿勢は業界で有名になりすぎて、この書籍で提唱されたこと自体忘れられてしまうということが起きています。例えば「プログラマーは毎年1つは新たな言語を学ぼう」という姿勢について書かれていますが、この姿勢のことは覚えていても出典を覚えていなかったケースに2例遭遇しました。どちらも十数年以上前に第1版を読まれたベテランの方でした。
『達人プログラマー』についてより詳しくはコチラ
達人プログラマー 熟達に向けたあなたの旅(第2版)【委託】 - 達人出版会
10年のキャリアを生成する仕事の全体像 - 角谷HTML化計画(2012-11-08)
どこで『達人プログラマー』を知ったのか
角谷さんのFjord Boot Camp as a Gate(角谷トーク2020)で達人プログラマー第1版から聖堂のくだりが引用されていたので、おそらくこの時だと思います。
どうして『達人プログラマー』を買ったのか
銀座Rails#34でt_wadaさんの講演を聞き、興奮冷めやらぬうちに第2版を購入しました。積ん読になるだろうと予想していましたし、実際輪読会を始めるまでは積ん読状態でした。しかし「どうせいつか読むだろう」とも思っていたので微塵も後悔していませんでした。
ちなみに、この講演を聞いた直後の筆者の感想がDiscordに残っていました。
なんだこの感想は…
どうして輪読会を始めようと思ったか
筆者はこれまでいくつかの輪読会(チェリー本、オブジェクト指向でなぜつくるのか等々)に参加する中で、「自分で輪読会を主催すれば、ある程度自分でコントロールできそうな会が作れそう」と考えるようになりました。もちろん、他の参加者に嫌な思いをさせたり不都合を押し付けたりしない範囲で。
チェリー本輪読会に参加した感想はこちら↓
輪読会を始めるきっかけを欲していたところ、アドカレPart1の7日目を執筆されたpofkumaさんが『達人プログラマー』を入手したというツイートに反応して、実際に輪読会をスタートさせるための行動に移りました。
輪読会やりたいんですよね〜 https://t.co/3EyU6juy7i
— いっしー (@isshi_hasegawa) 2021年9月25日
輪読会を始めるために何をやったのか
開催企画を宣伝した
とりあえずDiscordの#randomチャンネルで開催の旨を宣伝しました。 こんな感じ。
オリエンテーション(第0回)を開催した
- 毎週何曜日の何時に開催するか?
- 予習はありかなしか?
- 参加したい人は自分やpofkumaさんの他にどの程度いるか?
などを決定するために、オリエンテーションを開催する必要がありました。
調整さんを使ってオリエンテーションの日程調整を行いましたが、記入したのは筆者とpofkumaさんの2名のみ🥲 『達人プログラマー』はプラクティスに直接関係のない書籍なので、集まりが悪いのは仕方ありません。
しかし、オリエンテーションには5名ほど集まってくれました。主催する側としても、「行けたら行く」なノリで参加してもらうほうが気楽だと後から思いました。
まとめページを用意した
HackMDというフィヨルドブートキャンプでよく利用されているMarkdownエディタでまとめページを用意しました。
現在はこんな感じ↓
Q&Aに質問を投稿した
フィヨルドブートキャンプのbootcampアプリには質問を投稿できる機能があります。 ※bootcampアプリにアカウントを持っていないと閲覧・投稿・回答はできません。
質問内容は技術的なものに限らないので、このような質問も可能です。
しかしこの質問にはなかなか回答が付かなかったので、Fukuoka.rbというRubyの地域コミュニティに参加した折にこの件を質問してみたところ、ある方に『達人プログラマー』についてアツく語ってもらえました!しかもその方はフィヨルドブートキャンプのアドバイザーでもあったので、質問にも回答いただけました。
この回答は、業務未経験の立場で『達人プログラマー』を読む際のとてもよい指標になっています。あらためて感謝申し上げます。どんな回答か見てみたい方は、何らかの方法でフィヨルドブートキャンプに参加してみてください。
会場を用意した
Discordのスレッド機能を使って、達人プログラマー専用のテキストチャンネルを用意しました。
達人プログラマー輪読会用のロールを作成した
フィヨルドブートキャンプのDiscordサーバーでは、@unstoppa61eさんが製作されたマッチングアプリ🧩Botが利用できます。
以下のようにロールを作成し、参加を検討している方に✅を押すよう通知しました。
こうすることでrole_達人プログラマー輪読会
というロールが付与され、メンションを飛ばすのが楽になります。
「開催中の輪読会リスト」を更新した
概要が固まった段階で、「開催中の輪読会リスト」というbootcampアプリ内のDocsを更新しました。
どのように開催しているのか
概要は上記のとおりです。ちょっと特殊で、主催の筆者のみ予習必須としています。
「達人プログラマー輪読会」という名前ですが、実際の進行は輪読会形式ではなく、HackMDに事前に記入しておいた内容を読んだり、それについて参加者同士で話し合ったりしています。
要するに、参加者は予習しなくても(主に)筆者がまとめた該当範囲の要約を聞くだけの参加も可能ということにしています。プラクティスに直接関係しない書籍なので、できるだけ気軽に参加しやすいように、このような形式にしました。
主催である筆者は毎週予習しなければいけませんが、そこまで負担にならないように調整しています。例えば今週末(12/11)はお休みにしています。この記事の作成をじっくり行いたかったのと、プラクティスに充てる時間を確保したかったからです。
よかったこと
『達人プログラマー』を読んでも大丈夫だとわかった
『達人プログラマー』を読む際は、業務経験があるに越したことはないです。抽象的な内容が含まれているので、「具体例はこんな感じかな?」と想像しながら読まざるを得ない箇所が多いですが、面白いエピソードが盛りだくさんで、結構笑いながら読めます。
輪読会が雑談の場になった
毎回、該当範囲を読み終えた後は次回の日程と範囲を決定し、ダラダラと満足行くまで雑談しています。お互いの近況やプラクティスの進み具合、就職活動の話、映画の話(主に筆者)、政治の話(主に筆者)、経済の話(主に筆者)などなど…。好き放題喋り倒すとストレス解消になるので輪読会の場でおしゃべりするのは好きです。
フィヨルドブートキャンプに繋ぎ止めてくれる場になった
筆者は唐突にプラクティスの進捗が悪くなってチャット上での活動も途絶えることがあります。かなり極端ですが、いきなり何もかもやる気を失います。つい先日まで2週間ほどそのような状態でしたが、自分で始めた輪読会の開催だけは必ず行っていました。不思議とそのやる気だけは継続していました。
この経験から、輪読会を開催することでフィヨルドブートキャンプに参加し続ける価値を自ら創ったのだと気づきました。たとえ本来のプラクティスの進捗がなくとも、「達人プログラマーを読み切る」という自分で作ったプラクティスを他の受講生と協力して取り組んでいるようなものです。誰かに命令されたり課されたわけではありません。ゲームの遊び方を自分で見つけたような感じです。
輪読会を主催してみたいあなたへ
輪読会を始めてみたい方は、既に開催されているなんらかの輪読会に一度参加してみて、大体どんな感じで進行しているのか知っておくといいと思います。あとは自分の読みたい本を見つけて輪読会を開催するきっかけを作るだけです。既に開催されている、あるいは過去に開催された会と書籍が被ってもまったく問題ありません。チェリー本の輪読会なんかは常時2~3の輪読会が開催されていてもいいと思ってます。学ぶやる気に溢れている人たちがいて、会場も用意されている。勉強会・読書会・輪読会を行うプラットフォームとしても、フィヨルドブートキャンプはとても良い環境だと思います。
ただし、輪読会を運営すること自体が重荷になってしまっては本末転倒です。主催することになっても、無理のない範囲で、ほどほどの負担になるよう調整してください。
最後に
というわけで、達人プログラマー輪読会にぜひお気軽にご参加ください。あなたがより良いプログラマーを目指していても目指してなくも大丈夫です。雑談だけ遊びに来てもらっても全然オッケーです。フィヨルドブートキャンプのDiscordサーバにいる人なら誰でも歓迎です。お待ちしています。
明日以降もフィヨルドブートキャンプのAdvent Calendarはまだまだ続きますので、引き続きお楽しみください。